コトバの小話〜寿命〜


『化ける』という字に含まれる『ヒ』という字。

この『ヒ』という文字には、"人が尊く変化すること"という意味合いがある。

他にこの『ヒ』という文字を含んだ漢字に『死』というものがある。

そして人が亡くなる、死を迎える地点を『寿命』と呼ぶ。

私自身この言葉に何となく寂しい印象を持っていたんだけど、

並べ換えると"命の寿(ことぶき)"

つまり文字から見ると、おめでたいことなのだ。

家族や友人などが亡くなると、悲しかったり辛かったり寂しかったりする。

でもどうあれ、その人が生きてきて一番命が満ちた形が『死』なのだ。

ただ、授かった命を自ら断って迎える『死』だと意味合いが違ってくると思いますが…



インド哲学では、修行を積んだヨギーは死期を悟ると、

恐れること無く、穏やかな心で自ら"肉体を脱ぐ"と言われている。

全てを手放し、身体や心など絶えず変化し、『自分』を縛るものから自由になるのだ。

そして来たところへ帰る。

家出少年が親元へ帰るような感覚。

なかなか難しいかもしれないけれど、大事な人が旅立つ際『行ってらっしゃい』と見送れる自分になりたい。



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